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メキシコの不動産屋さんに聞いた、メキシコでの家探しの際に注意してほしい10のポイント


投稿日 : 2019年 10 月 31日   更新日 : 2019年 10 月 31日   カテゴリー :メキシコで暮らす

メキシコ就職を決めたら、どのような暮らしになるか、気になるところですよね。
観光情報はたくさんありますが、治安や住環境、公共機関、家探しのノウハウなど、その町に住むにあたり知っておきたい情報を日本から得るのは難しいかもしれません。
クイックグローバルメキシコでは日本から渡墨される方へ向けて役立つ情報を発信しております。今回はメキシコでの家探しの際に注意してほしいポイントを、メキシコの不動産屋さん“マルワリロエージェンシー”のMさんにお聞きしました。

メキシコの住宅事情

日本からメキシコへ就職した方に、メキシコに来てよかったことは?と尋ねると
「日本と比べて住宅が広い、賃料が安い、金額の割に贅沢な住環境」
という答えをよくお聞きします。
大家族の多いメキシコでは日本と比べると家が広く、2階建の一軒家が目立ちます。一軒家の多くは、寝室、車庫、シャワールーム、トイレが複数あり、キッチンも間取りが広くゆったりとしています。屋上やテラスがある家も多く、物件によってはバーベキューセットが備え付けられていることもあります。また、警備体制の整った敷地に囲まれた住宅街も多くあり、その中には住民が無料で使用できるスポーツジムやプール、ミーティングルームなど、共有スペースを設けているところもあります。
メキシコにある住宅の多くはレンガ作りで保温性が高く、冬でも昼にレンガが蓄えた熱の作用で暖かいため、日本と比較すると過ごしやすいかもしれません。採光を目的とした窓が設置されており、家の中も明るいことが多いです。また日本に比べて家具付きの賃貸物件が多く、初期費用が抑えられます。
そんなメキシコでの暮らしに期待を膨らませる一方、街のどこに住めばいいのか、治安とセキュリティ対策、契約方法など、情報と土地勘のないメキシコでの家探しには不安も多いですよね。
そんな不安を解消する為に、10のチェックポイントを記載したので御覧ください!

1、安全な家の選び方

一番重要視すべきは治安のよいエリアを選ぶことです。
まずは周囲の人の口コミを聞き、その地域が安全なエリアかどうかを確認してください。
住む家についてはフラクショナミエントが基本的には安全と言われています。
フラクショナミエントとは高い塀で囲まれている住宅街で、入口では住人専用のパスやIDの提示を求められるなど、24時間体制で警備されています。大きな塀の中の住宅地に更にもう一重塀があるところもあります。住人は基本的に裕福なので近隣との盗難トラブルリスクも抑えられます。
日本人は容姿から目を付けられやすく、家を特定されて強盗に入られるケースがありますが、ゲートがあればどの家に住んでいるのかまで外部からはわかりません。
尚、フラクショナミエントに住んでいる場合でも稀に塀を乗り越えて侵入されることがあるため、塀際ではなく中心方面の家を選んだ方がより安全です。
チップを渡すなど、警備員と親しくなることも安全につながりますが、親しくなりすぎて勤務先や日本への一時帰国の日程を話すのは避けた方がいいでしょう。警備員自身は良い人であってもその周囲がそうでないかもしれません。実際に不在時を伝えてしまったために、空き巣被害にあった方もいます。
また単身者の場合、シェアハウスに住むのも有効な安全対策です。家賃を抑えることもできますし、メキシコ人とのシェアハウスの場合はスペイン語の勉強にもなります。ただし、その際はシェアハウスの住人が信用のおける人かどうか、しっかりと確認をした上で住むことをおすすめします。少なくともどんな人が住んでいるか知らないまま入居することは避けた方が良いでしょう。

2、小さい家を求めない

前項で述べたような警備付きの敷地には小さい家がほとんどありません。メキシコの家は日本よりかなり大きく、2階建が基本で、3〜4ベッドルーム、2バスルームが通常サイズです。メキシコは大家族が一緒に住むケースが多いことに加え、車社会なので家に駐車スペースやガレージがあることが一般的です。
日本人単身者の方は家賃、掃除の手間などを考慮し、小さい住宅を希望されることがよくあります。もちろんメキシコにも小さい家やアパートもありますが、数が少なく、必ずしも治安がいいエリアにあるとは言えません。なお、近年の日系企業の需要を受け、バヒオ地区を中心に一人暮らし向けの部屋や大浴場を完備している、日本人の嗜好にあったマンションの建設が始まっています。
とはいえそのような動きはまだ始まったばかりで、数はまだまだ少ないのが現状です。

3、新築物件は要注意物件?

実はメキシコの新築物件には非常に注意が必要です。新しく清潔で魅力的に見えますが、日本の新築では考えられない落とし穴が潜んでいることがほとんどです。
メキシコの建築業者は早く完成させて引き渡すことを第一優先としているため、いかに見た目が整っていても、住み始めると水道管のパイプから水が漏れてきたり、ペンキが剥がれてきたりと、様々な不備がでてきます。直近で住人がいた物件は、そういった初期の不具合が修理・改善されていることが多く、3代目の住人くらいから、ある程度問題なく住める家になると言われています。
メキシコで物件を紹介される際、「新築です」と言われると、残念ながら弊社のような事情を知る者には、「不具合を直すのはあなたの役割です」と同意義に聞こえてしまいます。

4、家賃よりも大切な”条件”

弊社が日本人の家探しをサポートする際に家賃よりも重要視している点は、大家や仲介業者の対応です。メキシコには賃貸用物件を何十軒も所有し、家賃収入だけで暮らしている裕福な大家がいる一方、かなり無理をしてやっと購入した物件で賃貸収入を得る副業オーナーもいます。
水がでなくなった、などの入居後のトラブル交渉は大家と直接することになりますが、金銭的・時間的な余裕がない副業オーナーの場合、対応を後回しにされてなかなか対応してくれません。それどころか、トラブルを自費で対処する羽目になるケースもあります。
一方、裕福な大家は人を雇う余裕があるので対応も迅速で、日本人の要望に慣れている傾向にあります。
しかし、内見の際には大家は同行せず仲介業者のみであることが多い為、大家の対応を見極めるのは非常に難しいのが現状です。さらに、仲介業者は基本的に大家の代理人という立場の為、大家の希望を優先します。また、一つの物件に対して複数の仲介業者が関与しており、仲介業者は自分の紹介で契約が成立した時に初めて大家から報酬を得るシステムをとっている為、家賃交渉に応じてくれないこともよくあります。
物件を決める際に対応するのが仲介業者のみの場合は、想定できるトラブルに対してどの様な対応が可能なのか、中古の家具を変えてくれるのかなど、大家がどの程度まで融通を利かせてくれるかを探ることをお勧めします。

5、家賃に関する注意点

メキシコでは、エレベーターの修繕費や共有スペースのメンテナンス代などの共益費が家賃に含まれていることが一般的です。ただし、光熱費や水道代が家賃に含まれるかどうかは物件や大家によって異なります。特に水道料金は振込や銀行引き落としなどができず、水道局に支払いに行く必要がある為、家賃に含まれている方が入居者にとっては便利です。また公共料金の支払いが期日を超えた場合、メキシコでは容赦なく供給が止められるので、出張などがある職種の方は注意が必要です。家賃に含まれていない場合でも、交渉次第で含んでもらえる可能性はありますので気になる方は相談してみてください。
ただし、光熱費が家賃に含まれている場合でも、大家が支払いを忘れてしまうことがあります。物件を多数所有している大家は人を雇って物件管理をしているのでそのようなことは殆どないですが、副業の大家にはこのミスが多いと思われます。更にビギナー大家には人を雇うお金がないので、大家が仕事中や旅行中の場合はスムーズに対応してくれません。これは何か別のトラブルがあった時にも同じことがいえるでしょう。大家同士のネットワークを持っていないのでトラブル時の対処方法や業者を知らないこともあり得ますので、その点は注意しましょう。

6、契約期間とペナルティ

気に入った物件が見つかったら、契約期間にまつわるペナルティに注意してください。メキシコでは不動産賃貸は1年単位の契約が基本で、1年未満の解約は前提とされていません。その為入居後1年未満で引っ越すことになった場合の多くは違約金が発生します。例えば1年契約のうち6ヶ月未満で解約した場合は家賃2ヶ月分のペナルティ、7ヶ月から12ヶ月までの間は1ヶ月分のペナルティ、というのが通例です。法律で決まっている訳ではありませんが、外国人に物件を貸す際の慣習となっています。稀に4ヶ月で解約した場合、残り8ヶ月分すべての家賃を支払う義務があるというペナルティを設けている場合もあります。これらの規約は契約書に記載されている為、入居を決める前にしっかり確認しておきましょう。

7、入居時の注意事項

最終的に双方が合意した条件を盛り込んだ契約書と、借人の保証人の書類(多くは雇用先が保証人になります)、支払の方法など、必要な書類が全て揃ったらいよいよ契約です。大家と借人が契約物件で落ち合い、双方が契約書にサインをして契約が完了となりますが、この契約を入居(引き渡し)当日に行うのはリスクがあります。というのも、入居前までの対応を依頼していた設備の修繕、家具の入れ替え等の内容が遂行されていないことがよくあります。また一見すべてが整っているようにみえても、実は電気がつかない、シャワーの水が出ない、使用できないコンセントがある、インターネットが繋がらないなど、入居後のハプニングもつきものです。中にはこれでは住めないと判断して修繕されるまでホテルに滞在し、その際の宿泊代について大家と揉めるケースもがあります。
このような事態を防ぐため、最低でも入居1週間前に家の状況を確認し、住めるようになっているかを隅から隅までチェックすることをお勧めします。契約日には契約書の内容が事前の合意通りに記載されているか、契約期間やペナルティの内容は妥当かなど、必ず全項目を確認してください。契約時にはサインを急かされるケースが多いのですが、そのプレッシャーに負けずに冷静に対処してください。

8、入居後に多いトラブル

入居後に多いトラブルは
1位:シャワーのお湯がでない
2位:Wi-Fiが繋がらない
です。
ひとつめのシャワーのお湯がでないというのは、メキシコ人と日本人のシャワー温度の感覚の差に由来します。日本人は熱めのシャワーを好む傾向にありますが、メキシコを含む中南米の多くはぬるいお湯でシャワーを浴びるのが一般的です。その為日本人がシャワーの温度をほぼ水のように感じ、大家を呼んで確かめてもらっても、「ちゃんとお湯が出ているじゃないか」と対応をしてくれないことがあります。また、メキシコシティやバヒオ地区など高度の高いところは水圧が弱いので、ぬるい上にチョロチョロとしか出ないシャワーにがっかりする日本人が多い様です。
メキシコの給湯器のタイプは2通りあり、タンク内の水をまず温めて、それが無くなったらお湯が出なくなるものと、日本と同じように継続して温めながらお湯を出すものがあります。どちらの場合も日本のように正確な温度設定はできません。温度調整はツマミを操作する仕組みですが、このツマミの調整に苦労される方が多いように感じます。入居時に大家に使い方のレクチャーを受けておきましょう。
次に多いのはWi-Fiが繋がらないトラブルです。メキシコはだいたい6月から10月までが雨季で、夕方から夜にかけてまとまった雨が降りますが、Wi-Fiが雨や雷の影響で切断されることがよくあります。また部屋の壁がレンガでできているのでWi-Fiが通りにくく、日本のように通信環境が安定していません。通信会社と契約する際は、一定の容量を保証するプランがお勧めですが、それでも切れることがあります。

9、契約更新時の注意事項

家の賃貸借契約を更新する場合、2年目になると家賃の値上げを要求される傾向にあります。値上げ率はメキシコ国営銀行が発表するインフレ率を元に決められますが、この通例を無視し、根拠のない値上げ幅だったり、値上げの金額を既に決めて書いてある契約書を用意している場合もあります。さらに、更新日の前後数日以内に契約を更新しないと無条件に追い出す権利が大家にあるといったような、借人に不利になる項目が記載されている場合がありますので注意してください。

10、退去時のトラブルを避けるために

最後に退去時のトラブルをできるだけ減らすコツをご紹介します。
弊社が借人のサポートをする時に必ず行っていることですが、引き渡し日に備え付けの家具や食器、渡される鍵、既にある傷などいたるところを写真に撮り、グーグルフォトのアルバムにして大家とお客様にお送りします。
メキシコでは入居時に1ヶ月分の家賃相当額を補償金(敷金)として支払いますが、退去時に備え付けの家具の脚が壊れている、観葉植物が枯れている、お皿が1枚減っているなどの場合、この補償金から修繕費や補填金が差し引かれます。
入居時に預けた補償金をできる限り全額返金してもらうために、日付の入った証拠を残しておきましょう。

マルワリロエージェンシーさんについて

マルワリロエージェンシーは不動産を始め、メキシコの日系企業を幅広くサポートしている会社です。
メキシコに進出する日系企業の増加に伴い、2015年にケレタロ州にて開業しました。
日系企業がメキシコで会社を設立する際に必要な法務関係を相談できる弁護士、公共機関の少ないメキシコで通勤サポートをするための運送会社の手配、日本人の物件探しのサポートなど、日系企業の様々なニーズに合わせてメキシコの業者との橋渡しを行っています。
親会社は日本の丸和海運という輸出入通関と船内荷役を担う会社ですが、メキシコのマルワリロエージェンシーは本社との業務的な関係はなく、私の経歴を生かして立ち上げた新規事業です。
大学を卒業後、1年半インターンシップでメキシコに滞在し、ホームステイをしながらメキシコの文化やスペイン語を学びました。その後は日本で韓国にある日系企業のサポートをする仕事(リロケーション)に約10年携わりました。メキシコと比べ韓国は日本からとても近いですが、それでも在韓日本人には、生活にまつわるたくさんの苦労がありました。
メキシコに日系企業が相次いで進出し、在墨日本人や日系企業が同じような苦労をされていることを知り、スペイン語が話せ、リロケーションの経験のある私がお手伝いできるのではないかと思い、メキシコにやって来ました。
メキシコで日本人がストレスを感じることのひとつに、大家とのトラブルがあります。できる限りメキシコで快適に過ごせるようサポートいたしますので、家探しの際は是非ご相談ください。

最後に

メキシコでの不動産探しの注意事項を並べると、どうしても日本より不便そう、、、と不安に思われるのではないでしょうか。
しかし日本ではなかなか住めない庭つきの広い家での生活が楽しめるのもメキシコならでは。
トラブルの多くは、日本人の感覚とメキシコ人の感覚の違いから生じることがほとんどですので、そういった体験も楽しみながら是非メキシコでの新たな生活をスタートさせたいですね。
マルワリロエージェンシーさんは、両者の違いを知った上で、日本人ができるだけストレスを感じず快適な生活が送れるようにサポートしてくれます。ここにご紹介しきれなかったチェック項目もまだまだありますので、気になる方は是非お問い合わせしてみてください。メキシコで素敵な家をみつけて、快適な新生活をスタートさせましょう!

マルワ リロエージェンシー


電話番号:+52-449-153-1400
メールアドレス: quick@919mexico.com

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