メキシコ求人情報とメキシコ就職・転職サポート
先日の記事「知っておきたい!メキシコで強い産業」でもご紹介したように、メキシコでは自動車産業がとても盛んです。日本をはじめ世界の大手自動車メーカーがメキシコに工場を構えて車を生産し、メキシコ国内やアメリカに向けて輸出をしています。
自動車は、開発→生産準備→生産→出荷の流れで市場に生み出されます。
メーカーが新しいモデルをデザイン・試作します。
2、生産準備生産の工程および設備を検討し、量産化に向けたシュミレーションを組み立てます。
3、生産工場で部品を加工、塗装し、そして組み立て自動車が完成します。
4、点検・出荷完成車は点検を経て、物流企業が市場の自動車販売店(ディーラー)に出荷します。
今回は生産準備以降の工程に焦点を当て、メキシコの自動車産業ではどのような仕事をしているのか、自動車産業で働く人たちの仕事内容を紹介いたします。
メキシコの自動車産業ではどのような仕事をしているの?
自動車ができる流れはメーカーによって多少異なりますが、おおむね下記のような工程があります。
設計開発部やデザイン部がイメージしたフォルムを生みだすためのプレス型や、車体の骨格を精密に造りだす組付治具、溶接・塗装行程の検証など、効率の良い生産ラインを構築するための計画です。製造原価を算出し、品質評価も行います。
品質を保ちながら、コスト面、作業を考慮した工程を計画します。デザインを3D化したもので、治具や設備プランを組み立てます。
生産性と品質を検証するための工程をシュミレーションします。塗装工程や組み立ての作業性を考えた部品構成、工程を作成し、量産化を具体化します。
量産計画に基づき、車の生産を工場で行います。
主な工程は、プレス、溶接、塗装、エンジン、組立、検査・出荷の6つです。
巻かれた鋼板をドアや屋根などの大きさに切り出し、プレス機で立体的なボディ部品に成形します。
プレス工程で作ったパーツを高い電流の熱でつなぎあわせて車の形に溶接します。
車体を保護し美しくみせるために部品、車体を塗装します。下塗り(電着塗料)、パーツの継ぎ目や隙間にサビを防ぐためのシーラー塗装、中塗り、上塗り塗装、クリア塗装などの工程があります。
車の心臓であるエンジンは精密部品のため、専用工場で作られることがほとんどです。アルミ合金を鋳造して、熱処理を施し耐久性を向上させた部品を組み合わせてエンジンが出来上がります。
パネル、ガラス、バンパー、エンジン、シート、タイヤ、ドアの順に取り付けます。
光軸検査、灯火検査、足廻り検査、テストコース走行など600項目以上の検査を行います。
すべての工程の最後に人の目や機械による検査が行われます。検査を終えたら物流会社によってメキシコ全土、アメリカなどに向けて出荷されます。
参考: Honda「クルマができるまで」
メキシコでは日産、ホンダ、トヨタ、マツダ、ゼネラルモーターズ(GM)、フォルクスワーゲン(VW)、フィアット・クライスラー(FCA)、フォード、起亜(KIA)、BMW、ダイムラー(日産との合弁工場)の11社が完成車を生産しています。その周辺では自動車部品メーカー、物流、商社などが完成車メーカーの生産を支えています。
1台の車に使われる部品は30,000点を超えるとも言われ、部品も完成車の工程と同じように、試作、生産準備、生産、検査の流れを経て出荷されます。
メキシコの自動車産業では主にどのような業種があるのかを見ていきましょう。
参考: JETRO「2020年のメキシコ自動車産業」
自動車部品は、ネジからエンジンまで多種多岐にわたります。メーカーにも、電子機器、治具、結束部品、トランスミッション用ギア、冷間鍛造部品、カーシートヒーター、エンジンエンジンバルブ、マフラー、シートや天井などの内装材などの部品製造メーカーだけでなく部品の鍛造、成形、加工を請け負う会社、エンジンの金型を製作する会社など、分野も様々です。
部品メーカーでは管理職、設計技師、営業、機械エンジニア、営業、工程設計、生産管理、品質管理、購買、事務、通訳翻訳職など、企業により様々なお仕事があります。
自動車部品メーカーの求人はこちらから
車・部品をつくるには膨大な原料、材料が必要です。鉄鋼、アルミなどの金属、ガラス、ゴム、プラスチック、繊維、樹脂、セラミックス、油などの原料と、設備や工具に必要な金属を加工する工作機械、切削工具、検査や組立に必要な電子機器などが挙げられます。それらの提供をサポートするのが商社です。原料や部品を輸出入するだけでなく、機械の商社などでは、自動車部品のOEM製品の開発や設備設計にもかかわる場合もあります。
商社には営業職、技術職、カスタマーサービス、事務職、通訳翻訳職など、企業により様々なお仕事があります。
商社の求人はこちらから
新しいモデルの車・部品を作る時、設備の設計、製造、設置が行われます。例えばパイプひとつをとっても、メーカーで仕様が異なるため、パイプの加工会社はOEMの治具設備を作る必要があります。設備の製図設計だけを行う会社、設備機械を製作する会社、設備を運搬設置する会社などがあります。
設備関係では管理職、設計技師、営業、機械電気エンジニア、機械や電気の生産技術職、設備保全職、通訳翻訳職など、企業により様々なお仕事があります。
設備関係の求人はこちらから
自動車が完成し検査が終わったらいよいよ出荷です。冒頭でも触れたように、メキシコで生産された車の多くはアメリカに輸出されます。またアメリカ国内の完成車メーカーに向けた自動車部品の輸出も盛んです。
物流関係では、オペレーションスタッフ、営業、事務、通訳翻訳職など、企業により様々なお仕事があります。
物流・購買・貿易・運輸の求人はこちらから
試作段階および車・部品の出荷前の最後の工程、品質検査には専門の検査機器が使われることがあります。品質検査機器メーカーでは、管理職、設計技師、営業、機械・電気エンジニ事務、通訳翻訳職など、企業により様々なお仕事があります。
今ご紹介できる品質検査機器メーカーの求人はございませんが、ご経験のある方はぜひお問合せください。
以前の記事「メキシコで働かないとわからない!職種別、メキシコと日本の違い」で、メキシコにある職種をいくつかご紹介しましたが、今回はメキシコの自動車産業の職種別に、どのようなお仕事をしているのかをご紹介します。
新規や既存顧客への営業はもちろんですが、自動車産業の営業は次のような仕事をしています。
生産工場における生産ラインの管理や運営をまかされる生産管理、生産技術職に加え、様々な部品管理、技術者などで構成されています。
技術職(製造・機械・電気系)の求人はこちらから
※業種や企業によって業務内容は異なり、上記は一例です。
メキシコは税法がよく変更される上、税務関係の報告や監査が厳しい国です。日本での会計・経理職の業務内容に加え、メキシコならではの業務もあります。
事務やアシスタントは会計経理職や通訳翻訳職を兼ねるケースも多くあります。
駐在員サポート、事務、会計経理、人事総務、秘書などの内勤業務を兼ねるケースも多くあります。
メキシコに進出している日系企業1300社のうち、53%が製造業、21%が卸業、7%が運輸業(*) で、そのほとんどが自動車産業にかかわっています。今回ご紹介したように、メキシコの自動車産業を支える会社、仕事内容は多岐にわたります。自動車産業のご経験のある方、ご興味のある方は、私たちクイックグローバルメキシコまでお気軽にご相談ください。
(*)外務省「海外進出日系企業拠点数調査2020」
クイックグローバルメキシコ、クイックUSAではメキシコやアメリカでの就業支援を行っております。海外就業にご興味のある方は、お気軽にお問合せください。
電話番号:+52-449-153-1400
メールアドレス: quick@919mexico.com