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面接官の心得


投稿日 : 2022年 12 月 06日   更新日 : 2022年 12 月 06日   カテゴリー :メキシコで働く

メキシコに赴任されている出向者の多くは、これまで採用に関わってきたことが無いものの、採用の決裁権が与えられていたり、決裁権が無くても進んで採用活動を行わなければいけない立場の方も多いのではないでしょうか。何となく面接の流れや質問はわかっているものの、いざ面接を行うとなると何を聞いて良いのかわからなかったり、注意すべき点が分からず候補者にマイナスな印象を与えていたりというケースもあるようです。
採用活動が上手くいかない・従業員が定着しない状態を改善する為に企業ができること」の記事でご紹介した通り、優秀な人材を採用することは企業の中長期的な成長への第一歩です。そこで今回は「面接官の心得」と題して、面接の流れや抑えておくべきポイントをご説明します。

1、面接の役割

まず大前提として、面接は企業が候補者を見極めるだけが目的ではなく、候補者が入社する企業を見極める場でもあるということを頭に入れておきましょう。優秀な候補者ほど他にも選択肢を持っている為、この考え方が無いと面接で企業アピールができずに、採用したい人を採用できなくなる可能性があります。

2、一般的な流れ

必ずしも以下の流れに沿う必要はありませんが、面接をしたことがないという方も多いかと思いますので、一般的な流れをご説明します。

1、挨拶、面接官の自己紹介

諸説あるものの、第一印象は数秒~数分で決まると言われており、この一度ついてしまった印象を一時間程度の面接の中で変えることはとても難しいでしょう。さらに、「メラビアンの法則」で実証されている通り、情報がもたらす影響は、視覚が55%、聴覚が38%、話の内容が7%と言われています。つまり、最初の挨拶の時点で相手に少しでも親近感を与えられる様に意識し、良い印象を最初に与えることができれば、多少込み入った話やネガティブな話でも正直な回答を導き出せる可能性が高まります。

2、候補者の自己紹介

「簡単に自己紹介をしてください」という質問をすると、多くの候補者は名前、現状(現職についてや転職活動を行っている背景)などを30秒~1分程度で簡潔に説明します。中には話が脱線したり、長すぎたりする候補者もいるため、この時点で求めるコミュニケーションスキルをある程度図ることができます。

3、候補者の経歴、志望動機、キャリアプランなどの確認

経歴で確認すべきポイントは2点あります。1点目は求める経験スキルを持っているかどうか、2点目は長期就業ができそうかどうかです。後者についてはこれまでの転職動機を確認することである程度予測ができます。但し、経験豊富な方ほど説明が長くなってしまう為、面接官から細かく分けて質問をすると要点を絞った会話ができるでしょう。
志望動機は読んで字のごとく、なぜその会社で働きたいのかを確認する場面ですが、「会社情報をどれだけ予習してきているか」が本気度に比例する傾向にあります。
また、キャリアプランを確認することで、候補者が描く未来と自社の未来が一致するかどうかを見極めることができます。これは長期就業にも関わってきますのでしっかり確認することをお勧めします。

4、挫折経験、成功事例、ストレス耐性、ケーススタディ

ここまでである程度候補者のコミュニケーション能力を図ることが出来ますが、候補者の考え方も一緒に働くうえでとても重要ですのでしっかり深掘りしましょう。候補者のこれまでの経験から挫折経験や成功事例、ストレス対処法を直接聞くのも良いですし、ケーススタディを行い、実際に想定される場面でどのような行動をするかを確認することで、そのポジションに求められる考え方を持っているかどうかを想定しやすくなります。


明日までに納品予定の部品が物流トラブルにより遅延しそう。納品が遅れると生産ラインにも遅れが生じて顧客にまで大きな損失を与えてしまう。どのように行動しますか?

5、企業から募集内容の説明

ここまでは候補者への質問がメインでしたが、冒頭にもお伝えした通り、企業や応募しているポジションの詳細をしっかりと候補者に伝えて志望度を高めてもらう必要があります。
会社の事業内容、これからのビジョン、なぜこのポジションを募集しているのか、このポジションには何を求めているのかなどを説明しましょう。

6、希望条件の確認・待遇の説明

候補者の経歴、パーソナリティがある程度把握できた時点で、候補者の希望条件を確認しましょう。多少希望の給与額と隔たりがあっても、会社の福利厚生やPTU実績を説明することで緩和できるかもしれません。

7、候補者からの質問

ヒアリングが終了したら、必ず候補者に質問が無いかどうかを確認しましょう。
事前に質問を考えてきている候補者も多いですし、質問が無かった場合でも面接にて会社の事業内容やビジョン等をしっかりと説明いただくことで、「疑問に思っていた点は全てご説明いただき、仕事内容もクリアになりました。○○の点については、これまでの自分の経歴を活かすことができ、且つ、新たに××スキルを身に付けることができそうで、面接前よりも志望度が上がりました。ありがとうございました。」などとコメントされる方もいらっしゃり、面接官の対応次第で志望度が変化する場合も多くあります。

8、今後の流れの説明

いつ頃結果が分かるのかをおおよそでも構いませんのでお伝えすることをお勧めいたします。時間が掛かりすぎると候補者の志望度が低下する可能性があったり、その間に他の企業からオファーを獲得されるケースもある為、評価が高い候補者ほどスピード感をもってご対応いただくことが大切です。本社稟議を通すケースなどは時間が掛かることもあるかと思いますが、基本的には1~2営業日以内に結果をお伝えできると良いかと思います。

3、注意するポイント

コロナ禍でメキシコに転職したIさんは、数社の内定の中から就業する会社を選んだ理由として、面接官と話が弾む楽しい面接であったこと、合否の回答を早くもらいたいという希望に応えてくれた誠意を挙げているように、決め手が面接であるケースは少なくありません。 最後に面接を行う上で注意するポイントをご説明します。

1、雰囲気作り、環境を伝える

オンライン面接が増えていますが、候補者にはカメラをONにするよう依頼し、企業側は音声のみという面接もあるようです。しかし「一般的な流れ」の中でも説明している通り、視覚情報は印象を与える重要要素の一つです。面接官側も画面をオンにし、背景も明るく、前向きな印象を与えられるよう準備しましょう。画面が暗い、逆光、マスクと帽子をしていて表情が見えない、などは出来るだけ避けてください。
オンライン面接の準備については「オンライン面接を完全攻略!」をご参照ください。

2、会話式の面接を実施する

一問一答形式の面接は堅苦しい印象を与えてしまい、候補者にとっては働きやすい環境を想像しづらくなってしまいます。候補者の回答に対して、「それならこういう点が当社で活かせるかもしれないですね、こういう点に期待しています」「この経験は素晴らしいですが、当社ではそれを活かせる場がないかもしれないです。どう思いますか?」などコミュニケーションを取ることで相互理解も深まるでしょう。

3、ストレス耐性を見極める

ストレス耐性を見極める為にあえて圧迫面接を行う企業もあると思いますが、それが原因で「高圧的な会社」という印象を与えてしまうことも少なくありません。ストレス耐性はケーススタディなどの事例で確認しましょう。また、あえて実際にストレスを感じるであろう状況をお伝えし、職場環境のイメージをもってもらった上で意見を求めるのも良いかと思います。

4、求めるスキル・知識があるかを見極める

面接の中で語学スキルチェックや口頭での知識確認など、仕事に於いて重要なスキルは出来るだけ確認しておきましょう。面接とは別に、心理テスト、Excel計算テスト、翻訳テスト、PCタイピングテスト、実地での技術テストを行う企業もあります。スキルテスト等を依頼したために選考にかかる期間が長くなり、選考結果が早く出ている他社に決められるケースもありますので、実施する場合は注意して進めていきましょう。

5、NG事例

  • 時間通りに開始しない/面接を忘れていた
  • 企業側が時間を守らないケースも意外と多く、面接開始前からマイナスな印象を与えてしまいますので、時間厳守をお願いいたします。
  • 好まれない質問が多い
  • プライベートな情報、国籍や性別、年齢による差別をイメージさせる質問は避けましょう。どうしても聞きたいことがある場合は、質問の背景を伝えたり、枕詞を用いて印象を和らげてみてください。
  • リスクヘッジの質問が多い

  • 「給与が低い、残業が多い、求める語学スキルが高いが問題ないか」など、長期就業を想定しての質問かとは思いますが、リスクヘッジの質問ばかりが多くなると候補者としても不安な気持ちが必要以上に膨らむ場合があります。こちらに関しても質問の背景を伝えたり、リスクヘッジの質問は連続でしないなど、少し工夫した上で確認をとると良いでしょう。

4、まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は面接官向けに面接の流れや注意事項をお伝えしました。面接は30分~1時間×1~3回と、決して多くない時間の中で企業と候補者双方が理解を深める場です。聞きたいことだけを聞くのではなく、しっかりと企業アピールも行い、優秀な候補者の獲得に繋げてください。人材採用に関するご相談がございましたらいつでもお気軽にお問合せください。


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