皆さんはメキシコのバヒオ地区という言葉を聞かれたことがありますか。
近年、メキシコシティに次いで経済の重要な拠点であり、ここ10年間で新しくメキシコに参入した日系企業の約9割がバヒオ地区に進出し、メキシコ在留邦人の半数弱がこの地域に住んでいると言われています。
バヒオ地区とはどのようなところなのか、どのような日系企業が進出しているのか、併せて、日本ではあまり知られていない、日系企業が拠点を置いている工業団地もご紹介したいと思います。

バヒオ地区とは

バヒオ(Bajio)とは盆地を意味し、メキシコ中部にあるメキシコ高原の盆地地域一帯がバヒオ地区と呼ばれます。
標高は1500〜1800m、肥沃な土壌と温暖な気候で適度な降水に恵まれた、メキシコの主要な農業地帯です。
※バヒオ地区の範囲には諸説ありますが、本記事ではアグアスカリエンテス、ハリスコ、グアナファト、ケレタロ、サンルイスポトシ、サカテカスの6州をバヒオ地区としてご紹介いたします。
 

バヒオ地区の経済的優位性

メキシコシティの北側に位置し、首都圏との交通の利便性が高く、インフラが整っています。中央高原の盆地のため一年にわたり安定した気候で、その他の地域と比べると、比較的治安が良いと言われています。またメキシコ州の次に大学数が多いグアナファト州が含まれており、地域全体の教育レベルは高く、州の平均年齢が26歳前後のため、若い労働力があることも特徴の一つです。
現在進出している日系企業のほとんどが自動車関係ですが、ここ数年の新規進出企業の9割ほどがバヒオ地区を選んでいると言われています。

各州の特徴

1.アグアスカリエンテス州

メキシコ国内で2番目に小さな州で、北部はサカテカス州、南部はハリスコ州と接しています。
約20年前に日産が完成車工場を設立したことをきっかけに、自動車産業が活発になっており、その他、ワインなども主要な産業です。日本との主な関係としては、2012年にアグアスカリエンテス州知事が来日し、企業誘致のプロモートを行っており、2015年には州経済開発省とみずほ銀行の間で、メキシコへの日系企業の進出・誘致に関わる相互協力などの業務協力が締結されています。
メキシコの中でも日系企業の受け入れに積極的な州と言えるでしょう。
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2.グアナファト州

首都はグアナファトですが、州内では人口のもっとも多いレオン市が中心となっています。北部はサンルイスポトシとサカテカス、東部はケレタロ、南部はミチョワカン、西部はハリスコ州と接しています。ホンダ、トヨタ、マツダなど、日系の大手自動車メーカーの工場があり、自動車産業が集約された地域です。その他、革製品の生産・販売も有名です。
日本との主な関係としては、マツダの進出による、広島県との友好提携が挙げられます。友好提携の象徴として、サラマンカ市にあるマツダ工場の前の道は、Av. Hiroshimaと名付けられています。
また、日本企業及び在留邦人の増加に伴い在レオン日本国領事館が2年前に開設されるなど、日系企業とってグアナファト州はバヒオ地区の経済の中心地と位置付けられています。
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3.ハリスコ州

メキシコ第二の都市で、世界遺産でもあるグアダラハラ市が州都です。テキーラやマリアッチ発祥の地として知られ、観光業が盛んです。北部はサカテカス、東部はグアナフアト、南部はミチョワカン、西部は太平洋と接しています。
自動車関連・航空宇宙・情報通信・電子機器 ・バイオ・医療の各先端産業が集積しており、メキシコのシリコンバレーとも言われています。
日本との主な関係としては、京都市と観光都市の姉妹提携を結んでいます。経済産業面では2014年に州知事と経済開発長官が来日し、日系企業向けの投資誘致セミナーを開催しました。また、同年に「ハリスコ州投資事務所」を日本に設立し、日本企業のメキシコ進出をサポートしています。
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4.ケレタロ州

コロニアル都市の手本としての文化的基準から世界遺産に登録されているケレタロは、西部はイダルゴ、東部はグアナファト州と接しています。グアナファトまで1時間、メキシコシティまで2時間半と、バヒオ地区の中でも立地的な優位性が高い州です。
主要産業は自動車産業の他に、航空機産業があります。
日本との主な関係としては、メキシコの80年代の債務危機の反省から、メキシコ政府から日本政府に協力要請があり、1992年より中小企業を振興する事業を行う実施機関「産業技術開発センター(CIDESI)」がケレタロ市に設置されています。
なお、2018年の7月より弊社の新拠点をケレタロに開設いたしました。詳しくはケレタロ オフィス開設のお知らせをご覧ください。
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5.サンルイスポトシ州

メキシコのほぼ中央に位置し、メキシコシティと米国を結ぶ交通の要所です。
北部はヌエバ・レオンとタマウリパス、東部はベラクルス、南部はグアナファトとケレタロとイダルゴ、西部はサカテカス州と接しています。
自動車産業、鉱業、豊かな自然を活かした観光産業が主な産業です。
現状、日本との姉妹都市提携の希望が出されており、海外の企業誘致にも積極的です。
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6.サカテカス州

植民地時代より銀の産地として知られ、鉱業が盛んな州です。北部はコワウイラ、東部はサンルイスポトシ、南部はハリスコ、西部はドゥランゴ州と接しています。
近年では、自動車産業などに力を入れており、企業の積極的な誘致を行なっています。
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バヒオ地区の在留邦人数、日系企業数、工業団地数

表I:バヒオ地区における在留邦人数、日系企業数、工業団地数


※上記画像をクリックするとPDFが開きます。

1.バヒオ地区の在留邦人数

現在、メキシコに暮らす在留邦人はメキシコ全体で11211名と言われています。(2017年10月時点)
その内、バヒオ6州には44%(約5000名)の日本人が暮らしており、メキシコ州・市に続いて在留邦人が多い地域だということがわかります。
※在留邦人:日本国籍を有していて、海外に3ヶ月以上在留している方を指します。

2.日系企業数

豊富な労働力とインフラが整ったメキシコには、以前より数多くの外国資本企業が拠点を構えておりますが、NAFTAと呼ばれる北米自由協定(North American Free Trade Agreement)の優位性も手伝い、日系企業も90年代より増加傾向にあります。
特に自動車産業においては大手メーカーの日産、マツダ、ホンダなどが主要な生産拠点をメキシコに設置し、それに付随した運輸業界や数多くのサプライヤーがメーカーを追随する形でメキシコに拠点を置いています。
昨年10月の時点で、メキシコ国内の日系企業は1182社とされており、その過半数がバヒオ地区にあります。
※日系企業:本邦企業(または日本人)が出資している現地法人のことを指します。

表Ⅱ:バヒオ地区における日系の主要な完成車メーカーとその他の主要企業


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3.工業団地

世界の主要な生産拠点であるメキシコには、協会に加入している団体のみを数えても260もの工業団地があります。そのほとんどが、上下水道、雨水排水設備、電気、天然ガス、照明、保安、廃棄物収集などの付帯設備を含めたインフラが整っており、国際基準を満たしている高水準の工業団地だと言われています。
工場団地の集約地域は、NAFTA締結前から輸出先がアメリカに向けられていたため、アメリカの国境に接する州に約半数があります。今世紀初め頃よりバヒオ地区に工業団地が急増しており、現在は全体の20%強がバヒオ地区にあります。
工業団地を開発・運営しているのは、工業用不動産会社であるケースが多く、海外資本の運営はあまり見られません。
主要な開発・運営企業にはPrologisFINSAO´DonnellVYNMSAIAMSAVESTALintelなどがあります。

表Ⅲ:バヒオ地区における日系企業が入地している主要な工業団地


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(典拠)メキシコ工業団地協会(AMPIP)
AMPIP(メキシコ工業団地協会)は、全国の250以上の工業団地を代表するメキシコの工業用不動産開発会社の民間団体です。

メキシコが世界の主要な製造拠点のひとつであることは、工業団地の数と規模からもうかがい知ることができます。製造会社のほとんどの工場が24時間フル稼働しており、一日(2交代制または)3交代制で生産が続けられています。

 

観光・経済ともに日本人と親しみのあるバヒオ地区にご興味を持っていただけましたでしょうか。バヒオ6州にはそれぞれの特徴があり、メキシコの経済において重要な地区となっています。クイックグローバルメキシコでは、今後さらに成長が期待されるバヒオ各州の求人情報を多くご案内しております。
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